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芸術品のような美しさ【ヴァシュロン・コンスタンタン スケルトンモデル】

当ブログをご覧の皆様こんにちは。
肌寒さや街中に金木犀の香りの香水などを見かけたりと、秋だと感じる日々が増えております。季節の変わり目は体調を崩しやすくなりますため、お気を付けくださいませ。

本日は世界三大時計ブランドであるヴァシュロン・コンスタンタンが作り出す美術品のように美しい装飾を持つスケルトンのモデルをご紹介いたします。

スケルトン時計の始まりは諸説ありますが、18世紀にフランスの時計職人アンドレ・チャールズ・キャノンが懐中時計の時代に機械内部の動きを正確に伝えるため、また使用しながらも内部を眺めたいという顧客の要求に応えるために作ったといわれています。

200年以上の歴史の中で様々なスケルトン時計が誕生してきましたが、その中で最も有名なエピソードは、マリーアントワネットが「世界で最も美しく、複雑な時計を作りなさい」と天才時計師ブレゲに命じた話でしょうか。その命によって、誕生した実用スケルトン懐中時計No,160は、親子2代と長い時間をかけて作られた大作として知られています。

スケルトン時計は機械内部の構造が見えることから装飾面やムーブメントに力を入れているブランドが多く、随所ににブランドの技術が表れているモデルだと個人的には感じております。

ぜひ、高い技術力を持つヴァシュロンコンスタンタンが作り出した美しさをお楽しみください。

VACHERON CONSTANTIN ヴァシュロン・コンスタンタン スケルトン クロノグラフ 47100/000J-7563

まさに芸術品。
イエローゴールドの華やかさと細かな装飾が目を引くクロノグラフを搭載したモデルです。

この装飾は「エングレービング装飾」と呼ばれ、時計の裏蓋やムーブメント、ダイアルなどに彫金で模様を描き、装飾を施す伝統的な技法のことを言います。この技術を持つ職人はエングレーバーと呼ばれ、世界でもごく少数しか存在しません。

ご興味がある方はYouTubeなどの動画サイトで「エングレービング」とお調べください。
想像以上に大変細かな作業をしており、また、時計への装飾の場合はムーブメントも完成している状態のものに掘ります。どれだけの集中力が必要で、凄いことなのかをより感じていただけるかと存じます。

5時位置の香箱(機械時計の動力となるゼンマイをしまう箱)には、マルタ十字がデザインされています。

マルタ十字はヴァシュロン・コンスタンタンのブランドロゴであり、2020年09月27日のブログでもマルタ十字についてお話させていただいておりますが、突き出た8つの角に騎士道における美徳である「忠誠心」、「敬虔さ」、「率直さ」、「勇敢さ」、「名誉」、「死を恐れないこと」、「弱者の庇護」、「教会への敬意」という意味を持ちます。
それを知っているだけで、よりこのロゴデザインの神秘的な美しさを感じていただけるでしょう。

もちろん裏側もスケルトンになっています。
ダイアル側よりも歯車同士の重なりを感じていただけ、奥行きがお楽しみいただけます。

裏側は着用時には見えない場所ではありますが、こちらも装飾が美しく、人工ルビー(時計機械の歯車やテンプの軸が入る部分に使用され、摩耗を防ぐためのもの)にも目が止まります。

また、当店にはもう1本ヴァシュロン・コンスタンタンのスケルトンモデルがございます。

ヴァシュロン・コンスタンタン マルタ トゥールビヨン スケルトン30067/000P-8953

先程ご紹介の時計同様、大変美しいスケルトンの文字盤を持つ1本です。素材やトノー型などの違いももちろんありますが、1番の大きな違いといえば、複雑機構であるトゥールビヨンが搭載されていることでしょう。

機械時計は姿勢差と呼ばれる時計の向きや腕の振りなどによる重力の差が、精度へ影響を及ぼします。トゥールビヨンは、その姿勢差を解消するための機構です。

機械時計は歯車が同じ回転速度で動き続けるために「脱進機」と「調速機」という部分があります。通常はバラバラの位置に配置されているのですが、トゥールビヨンではその全てをキャリッジと呼ばれるカゴに入れ、機械自体を回転させる事によって姿勢差を減らしています。
これは三大複雑機構の1つとされているほど、大変高度な技術なのです。

また、このモデルではキャリッジにマルタ十字がデザインされており、一定速度でマルタ十字が回転します。

こちらの動きは掲載ページに動画がございますので、ぜひそちらをご確認下さい。

どこを見てもまさに芸術品としての美しさを持つヴァシュロンコンスタンタンのスケルトン時計。

新宿にある店舗では実際にお手に取ってご覧いただけます。
遠方のお客様は掲載ページの30枚の写真と動画にてお楽しみください。

また、今回のご紹介の時計ですと「47100/000J-7563」のとはなってしまうのですが、「GMTmuseum」という機能をご利用いただけます。

ムーブメントの作りが凝っているものや美しいエングレービングが施されているものを中心に超高解像度写真で細部をご覧いただける機能となります。
画像をクリックして頂き、更に表示された拡大画像をもう一度クリックすると高解像度画像が表示されます。
また、高解像度画像ではマウスでドラッグすることにより画像の表示位置をずらせますので、見たいところをピンポイントで表示できます。
※とても微細な埃まで写ってしまっているのは拡大画像ならではのご愛嬌ということでよろしくお願いいたします。

何かご不明な点などがございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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