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【前編】OMEGAを支えてきたシーマスターの歴史と現行コレクション

GMTスタッフブログをご覧の皆さま、こんにちは。
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高級腕時計ブランドとしてROLEXに負けず劣らずの知名度と人気を誇るOMEGA。

大きく4つのコレクションに分かれて展開されていますが、その中の一つ『シーマスター』について、簡単な歴史を振り返りつつ現行モデルを、二日間前編と後編に分けてご紹介したいと思います。

今ではダイバーズウォッチとして絶大な人気を誇るシーマスターですが、その原点は腕時計ブランドとして初めてオリンピックの公式タイムキーパーとなった1932年に、商業化された世界初のダイバーズウォッチとして登場した『マリーン』と呼ばれる腕時計です。

ただこちらの腕時計は現代のダイバーズウォッチで皆さまが想像するラウンド型のものでは無く、スクエア型のダブルケースをコルクで密封することで防水性を高めたもので、ラウンドケースにシーマスターの名前を冠するのは1948年、ブランドの創業100周年を記念して登場しました。

しかしながら、英国軍の軍用ウォッチとして高い評価を得た実績と経験から開発された初代シーマスターは、その高い堅牢性から海だけでなく空、街中とオールラウンドに活躍する腕時計として設計されており、海専用というよりもあらゆる場面で高いパフォーマンスを発揮するプロフェショナルウォッチの原点と呼べるものでした。

OMEGA オメガ スピードマスター/シーマスター/レイルマスター 1957 トリロジー セット 311.10.39.30.01.002

2017年、60周年記念として当時のデザインを復刻して登場したシーマスター、レイルマスター、スピードマスター。

1953年にBLANCPAINからフィフティファゾムス、ROLEXからサブマリーナと、現代のダイバーズウォッチのデザインを決定づける、回転ベゼルに100m以上の防水性能を持った腕時計が登場しますが、OMEGAも1957年に歴史に名を残す3兄弟を発表します。

「マスター3兄弟」と呼ばれるシーマスター300、レイルマスター、スピードマスターの3機種は、シーマスターをベースとして、耐磁性能に特化したレイルマスター、計測機能に特化したスピードマスターへと派生させたものでした。

そのため、別コレクションであるスピードマスターの裏蓋には現在でもシーマスターのシンボルである「シーホース」が刻印されています。

また、このシーマスターを基本として、より個別のシチュエーションに特化したバリエーションを展開するスタイルは、現代のシーマスターコレクション内でも受け継がれており、シティユースの物から本格プロ仕様のものまで幅広くラインナップされています。

ここからは、大きく4つに分類される現行シーマスターをご紹介します。

●ダイバー300M
OMEGA オメガ シーマスター ダイバー300M ブラック 210.30.42.20.01.001

多くの方がシーマスターと聞いて思い浮かべるであろう腕時計が、1993年に初めて登場して以降アイコニックな存在となっているダイバー300Mです。

海面の波をイメージしたウェーブ状の逆回転防止ベゼルに300mの防水性能、そして10時位置に特徴的なヘリウムガスエスケープバルブを備えるこちらの腕時計を一躍有名にしたのが、世界中で愛され多くのファンを持つ映画『007(ダブルオーセブン)』。

1995年の映画『ゴールデンアイ』で初めてRef.2541.80(クォーツモデル)が採用されて以降、最新作まで引き続き採用されており、主人公ジェームズ・ボンドが着用する腕時計は「ボンド・ウォッチ」として腕時計好きの間で話題となる本作において、『真のボンド・ウォッチはROLEXか?OMEGAか?』との論争が起こるほどに人気を決定づけるものとなりました。

サラリーマンが普段使いできるダイバーズウォッチとしてデザインされた為、高いスペックを誇りながらも、5連タイプのブレスレットやベゼル、リューズガードに見られる緩やかな曲線によってラグジュアリーな印象も感じるものになっています。

カラーバリエーションやブレスタイプ、ケース素材も広く展開されているモデルの為、細かな好みの差を突き詰めることもできるシリーズですが、おすすめの1本はやはり007モデルのRef.210.90.42.20.01.001。

OMEGA オメガ シーマスター ダイバー300M マスタークロノメーター 007エディション 210.90.42.20.01.001

グレード2チタンのマットな質感にクラシカルな印象のミラネーゼブレスレットと、一見すると先ほど挙げたダイバー300Mの魅力に反するスペックに感じますが、実際手に取って見ると、焼けた色合いのヴィンテージ風なデザインと相まって落ち着いた大人の色気を感じる仕上がりとなっています。

スーツにもカジュアルにも個性を発揮する1本です。

●アクアテラ

2002年に誕生したアクアテラは、シーマスター120をルーツに持つ、よりシティユースに特化したシーマスターです。

OMEGA オメガ シーマスター 120 クロノメーター 2501.50

シーマスター120のデザイン自体は先述のダイバー300Mからヘリウムガスエスケープバルブと回転ベゼルを取り除きスマートにしたものでしたが、まだまだスポーティな面影の残るものでした。

OMEGA オメガ シーマスター アクアテラ コーアクシャル クロノメーター ブラック 2503.50

第一世代アクアテラ Ref.2503.50

「水の惑星」の名を与えられた後継機種であるアクアテラではよりスマートな、とりわけスーツスタイルにも合わせやすいデザインとなり、シーマスターの名に恥じぬ150mの防水性を有しながらも、3針に日付表示のみの極めてシンプルなスタンダードモデルとしての地位を確立しました。

OMEGA オメガ シーマスター アクアテラ 150M 41.5MM 15000ガウス 231.10.42.21.01.002

第二世代のなかで現在のOMEGAの礎を創ったとも言えるRef.231.10.42.21.01.002。

第二世代からはチークコンセプトと呼ばれる、ヨットのデッキを模した縞模様が文字盤に施され、より表情豊かで高級感あふれる仕様へと変わりました。

そしてこの第二世代アクアテラには今のOMEGAを語る上で欠かせない二つのポイントが初めて搭載されました。

一つは初の自社製コーアクシャルムーブメントCal.8500の搭載。そしてもう一つは15,000ガウスの耐磁性能です。

2013年に発売されたRef.231.10.42.21.01.002に搭載されたCal.8508にて初めて15,000ガウスの耐磁性能を有し、以降マスターコーアクシャルと名前を変えてCal.8500をリニューアル。そして2014年にはMETAS(スイス連邦軽量・認定局)と共同で新たな認定制度『マスタークロノメーター』を制定し、15,000ガウスの耐磁性能を必須条件として自社に取り込んでいく姿勢を見せています。

そんなアクアテラからのオススメはRef.220.10.41.21.03.005。

OMEGA オメガ シーマスター アクアテラ 150M 220.10.41.21.03.005 サマーブルー

2023年の新作『サマーブルー』のラインナップの一つとして登場したこちらのモデル。

爽やかな色味のブルー文字盤はスーツに合うことはもちろん、オフの日のカジュアルな装いにおいても満足度の高い質感を感じる仕上がりとなっており、マスタークロノメーター取得のムーブメントは腕時計の天敵といえる磁気帯びをもはや気にする必要のないものへと変えています。

いかがでしたでしょうか。

今回は、シーマスターの中でもダイバー300Mとアクアテラを、ご紹介させていただきました。
気になる腕時計はありましたでしょうか。

明日のブログでは、プラネットオーシャンとヘリテージをご紹介させていただきます。
ぜひご覧ください。

▼本日ご紹介した商品はこちら

OMEGA オメガ シーマスター ダイバー300M ブラック 210.30.42.20.01.001

OMEGA オメガ シーマスター ダイバー300M マスタークロノメーター 007エディション 210.90.42.20.01.001

OMEGA オメガ シーマスター アクアテラ 150M 220.10.41.21.03.005 サマーブルー

最後までお付き合いいただきありがとうございました。
それでは、素敵な時計ライフをお過ごしください。

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