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スピットファイアのブロンズの変化について

いつもGMTブログをご覧いただきありがとうございます。

腕時計の魅力の一つとして、”ケースのエイジングを楽しむ”ということがここ数年で愛好家の中でひそかに注目を浴びています。

本日は、ブロンズモデルの経年変化が分かる商品をご紹介いたします。

IWC インターナショナルウォッチカンパニー パイロットウォッチ オートマティック スピットファイア IW326802

左側が新品個体で、右側が中古個体です。

文字盤のオリーブグリーンの色味は、使用前のブロンズとの相性はもちろんのこと、ブロンズの出す緑青の色ともまたよく合います。

以前はブロンズの経年変化が敬遠されていましたが、むしろその変化を好ましく感じられる傾向が強くなってきました。

また、アルミニウムが含まれたブロンズが使われており、若干変色を抑えられ日常的にも使いやすい配慮がされています。

こちらのスピットファイアは2019年に誕生しており、使用に伴ってどの程度変化するのかちょうど検証しやすい年数が経っています。
緑青もしっかりと見受けられますが、ブラウンのカーフスキン・ストラップともやはり相性が良いです。

IWCのパイロットウォッチと言えば”視認性の高さ”が人気の1つであり、シンプルながらも洗練された装いが魅力的でしょう。
39㎜という小ぶりなサイズ感も好ましいです。

裏蓋には、モデルの由来となった英国のスーパーマリン社製戦闘機「スピットファイア」がエングレーブされておりますが、
この部分だけチタン素材が使われており、ブロンズながらも金属アレルギーを起こしにくい配慮がされています。

インナーケースは耐磁性のある軟鉄で作られており、意外と修理の原因となりやすい磁気に対しても気を遣わず安心して使用できる点もが高評価です。

ムーブメントは、IWCの自社製キャリバー「32110」を搭載しており、発売当時は32000系ムーブメントとして初めて使われたモデルの1つでした。

毎時28,800振動の、パワーリザーブは72時間、IWC史上初めてシリコン製部品を使用することで耐磁性と腐食や摩耗に特化し実用性に優れたキャリバーです。

スイス時計の伝統的な意匠と、ドイツ時計のような質実剛健さ、アメリカの先進的な生産ラインにルーツを持つIWCらしい1本です。

このブロンズの変化に魅力を感じていただけたならば、より一層育てていく楽しみをぜひ味わってみてください。

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