時計情報

革新的ムーブメントを搭載した60周年記念モデルグランドセイコーSLGH003 ブルー【1000本限定】

本日も当ブログをご覧くださいましてありがとうございます。
明日はオリンピックの開会式が行われるそうです。
コロナ禍により開催が危ぶまれましたが、実際に開催されると感慨深いものがあります。
このまま何事もなく終了できることを祈るばかりです。

それでは今回は日本の誇るグランドセイコーからこちらの一本をご紹介いたします。

グランドセイコー 60周年記念モデル SLGH003 ブルー【1000本限定】

こちらはグランドセイコー誕生60周年を記念した1000本限定の貴重なモデルであり、2020年に新開発された新型キャリバーであるCal.9SA5」を搭載しております。

このムーブメントは「デュアルインパルス脱進機」と名付けられた革新的な脱進機構により、高い効率でテンプのトルクをガンギ車に伝え、各部品の負担を軽減することに成功しています。

具体的に説明いたします。
そもそも一般的な機械式時計の脱進機は、2本のツメ(アンクル)がそれぞれ『歯車(ガンギ車)を回す』役割と『歯車が回りすぎないように止める』役割を担っています。
しかしこの「デュアルインパルス脱進機」は、2本のツメのうち1本を『歯車を回す専用のツメ』と『歯車を止める専用のツメ』に分けており、3本のツメでガンギ車を制御する構造になっているのです。

セイコー公式サイトより
https://www.grand-seiko.com/jp-ja/about/movement/mechanical/9sa5

従来の構造を分解・再構築したこの革新的機構により、Cal.9SA5は毎秒10振動というハイビートながら、安定したトルクの供給と長寿命化を実現させています。
3本のツメでガンギ車を回す構造というとオメガのコーアクシャル脱進機がありますが、コーアクシャルはガンギ車を2枚使用する複雑な設計になっています。
対して9SA5のデュアルインパルス脱進機はガンギ車1枚の比較的シンプルな設計になっているため、構造の単純化と計量化に成功し、ガンギ車の負荷を軽減しながら毎秒10振動の高速でアンクルを動作させることに成功しているのです。

デュアルインパルス脱進機を中心にご紹介いたしましたが、9SA5にはアガキを調節するためにテンプ受けに備えられた調整ネジや、最適化された巻き上げヒゲといった優れたポイントがまだまだございます。
セイコーのステンレスウォッチに100万円オーバーの金額は確かに高価ですが、早くも定価を上回るプレミアム価格になっており、特にムーブメントが好きな方には知れば知るほど無視できない素晴らしい一本になっています。

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