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クロノグラフの定番『タキメーター』の機能とは

GMTスタッフブログをご覧の皆さま、こんにちは。

本日もご覧いただき、ありがとうございます。

本日は”毎日更新”のWINTER FAIRから「タキメーター付きクロノグラフ」のテーマにちなんで、聞き覚えはあるけどよく分からないタキメーターについてご紹介致します。

腕時計の機能として一般的な機能の一つ、クロノグラフ。
簡単に説明するとストップウォッチなのですが、その機能と併せて使うことで便利な目盛り=メーターというものがいくつかございます。
脈拍数が一目で分かるパルスメーター、光と音の速度差から距離を割り出すテレメーター、そして最も一般的なものが今回ご紹介する「速さ(タキ)」を測るタキメーターです。

上の写真をよく見ると、ベゼルの12時位置に「60」と書かれた目盛りがあり、反時計回りに数字が大きくなっていき1時位置付近に「500」まで割り振られています。5分刻みというわけでもなく、なんだか妙な配列にも感じますが、この目盛りの第1の使い方が『決められた距離=1kmを移動するのにかかった秒数』から平均時速を瞬時に読み取るというものです。

例えば移動中のある地点からストップウォッチを作動させ、1kmの地点で計測をストップ。そのときのクロノグラフ針が「200(おおよそ18秒の位置)」を指していれば、その1km間を時速200kmで移動した、ということになります。

今回の写真の目盛りでは60秒の時点の目盛りが「60」、おおよそ7秒の時点の目盛りが「500」なので、時速60〜500kmまでを計測できることになります。
元々がレーシングマシンや飛行機と繋がりの深いクロノグラフ故に、目盛りの数値が非常に速い速度であることや、計測できるのは1周=60秒の間に限られることなど、なかなか実生活では使うことのない機能に感じますが、計測する距離を半分の500mや1/10の100mにすれば、目盛りの数字をそれぞれ半分、または1/10で読み取ることでより使いやすい速度域になります。(例えば先の例では500m間で目盛り「200」であれば時速100km、100m間であれば時速20km)

また、目盛りと秒数の関係を見ると、60秒の位置で「60」、30秒の位置で「120」、20秒の位置で「180」と、実は『掛け合わせると3600』になるような関係になっています。
『秒数×目盛り=3600』、少し書き換えると『3600÷秒数=目盛り』。このことから第2の使い方、『1時間あたりの作業量』を瞬時に測る事が出来ます。
少し難しい言い回しになってしまいましたが、例を挙げると、1つの作業(例えば書類に目を通す、商品の検品をする等)に20秒かかるとします。
20秒の位置の目盛りの値は『180』なので、その作業を1時間に180回行える、ということになります。
こちらの使い方の方が、より身近に感じることの出来る機能ではないでしょうか。

さて、今回説明の為に使用した写真の時計は、クロノグラフの代表格と言っても過言ではない、オメガのスピードマスターです。

OMEGA オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル コーアクシャル 310.30.42.50.01.001

月に降り立った時計として唯一無二の歴史を誇るこちらの時計。元々はレーシング関係向けに開発されたもので、NASAでのトライアルにおいても他社が宇宙開発向けに試作状態で制作されたものが多かったのに対し、オメガのスピードマスターは製品版の状態でトライアルをクリアし、いつでも必要数を納品できる状態であったとの逸話からも、現在のオメガに通ずる高い技術力と、決してそれをプレミア化するのではなく当たり前のこととして製品に反映する心意気のようなものを感じます。

ドットオーバー90やドットダイアゴナルトゥ70、ステップダイアルといった往年のムーンウォッチの意匠が再現されていることも嬉しいですが、何よりも特筆すべきはコーアクシャル仕様となったCal.3861でしょう。
METASによるマスタークロノメーターを取得し、1万5000ガウスもの高耐磁性と日差0〜+5秒の高精度、5〜8年に一度のオーバーホール頻度と日常使いにおけるデメリットがほぼなくなったと言っても過言ではない逸品です。


こちらのモデルでは中心部にΩのマークが入ったプラスチック(ヘザライト)風貌にシーホースの刻印が入ったメタルバック仕様と、まさにムーンウォッチを彷彿とさせる伝統的な1本です。

前モデルから変更となった5連仕様のブレスレットはとてもしなやかに動き、より良い装着感を生み出しています。
スポーティーな印象の前モデルと比べると多少ドレッシーな印象を受け、スーツ等のフォーマル寄りなコーディネートにおいても違和感なくマッチします。

タキメーターについて簡単ながらご紹介致しましたがいかがでしたでしょうか。
今回ご紹介したスピードマスター以外にも、タキメーターを備えた魅力的なクロノグラフをWINTER FAIRでは多数取りそろえておりますので、ぜひ一度ご覧くださいませ。

▼本日ご紹介した時計はこちら

OMEGA オメガ スピードマスター ムーンウォッチ プロフェッショナル コーアクシャル 310.30.42.50.01.001

■WINTER FAIRはこちら

それでは、素敵な時計ライフをお過ごしください。

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